肥料取締法の一部改正により10月1日から、生ごみなど動植物質の有機物 を原料に作った堆(たい)肥と動物の排泄物の販売に関して、品質の表示が義 務付けられました。これに先立ち、8月31日付の農水省告示で窒素、りん酸、 加里、炭素窒素比など表示しなければならない主要成分の項目が明らかにさ れました。表示事項として正式に定められたのは以下のとおりです。肥料の 名称、種類、届出をした都道府県、表示者の氏名(名称)と住所、生産年月 日、原料、主要成分の含有量など。

 原料に関しては、「鶏ふん」「もみがら」など最も一般的な名称を使い、 生産に際して使用された重量の多い順に記載します。主要成分の含有量に関 しては、窒素全量、りん酸全量、加里全量、銅全量、亜鉛全量、石灰全量、 炭素窒素比、水分含有量の8項目で、それぞれに測定方法が定められていま す。

 また、堆肥の原材料には、従来、家畜糞や動植物性残渣のほか、各種の有 機性汚泥が用いられることが多かったものが、同法の改正で、汚泥を原料と して用いるものについては有害成分を含有する恐れがある肥料として、公定 規格が設けられ、普通肥料に移行します。

 これまでにも自主的に品質表示を行ってきた業者は少なくないのですが、 今後は統一様式での表示が義務付けられたことにより、購入者にとっては各 社の製品を比較しやすくなり、土壌のアンバランスを招かない適正施肥がし やすくなります。製造業者にとっては成分調整のための原料や副資材の選択 が一層重要になりそうです。

資料:9月18日付 廃棄物新聞

 化学分析課 辰巳 和子


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