内分泌 かく乱作用が疑われている物質としては環境庁が98年に67物質を提示し、暫定 的ながらも調査マニュアルを定めています。このうち工業用水・工場排水の測 定法がJISで規格化されたのは昨年9月のダイオキシン類が初めてでした。ビス フェノールAはそれに続くものとなります。JISにより規格化されれば、得られ たデータの信頼性が増し、データのバラツキによる社会的な混乱を防ぐことに も繋げられるというわけです。

 ビスフェノールAは合成樹脂原料や可塑剤などに含まれ、生活環境に身近に 存在します。

そのため、猛毒ダイオキシンは別として、社会的に見ても対策の優先度が高 いうえ、すでに水中での測定技術が確立していることから、環境ホルモンの 中でもJIS化に向けた作業がいち早く進められました。このほか工業用水中の 環境ホルモンではスチレン・オリゴマー、フタル酸エステル、アルキルフェ ノールについてJIS原案の作成が検討されており、うちスチレン・オリゴマー は今年度中にも原案の提出が行われる見通しです。

資料: 平成12年6月14日付 日刊工業新聞

 分離分析課 金子 圭介


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