環境省は、し尿の海洋投入処分を禁止すること などを目的に、廃棄物処理法と海洋汚染防止法の施行令を改正しました。今回の施行令改正のうち、海洋投入処分は、 し尿または浄化槽汚泥の海洋投入を全面的に禁止し、法的にこれらを禁止することによって海洋環境負荷を低減するも のです。また産業廃棄物の範囲の明確化は、産業廃棄物である「ガラスくず及び陶磁器くず」に「コンクリートくず」を 追加しました。コンクリート製造に伴い発生するコンクリートくずについて、産業廃棄物としての位置付けを明らかに しました。さらに産業廃棄物の委託基準の追加は、事業者が産業廃棄物の運搬または処分を依託する際に作成する委託 契約書の保存を基準化し、マニフェスト同様5年間の保存義務を課すことにしました。

改正された施行令の施行期日は2月1日。ただし、現在行われている海洋投入処分の禁止は施行日から5年間猶予する 経過措置を設けました。同省の調査によると、1999年度末現在、海洋投入処分を行っている自治体は約180市町村で、 2005年度までに130市町村が投入を廃止する予定です。

一方、国際的にはロンドン条約により海洋投入処分の規制が強化される方向にあることから、し尿処理施設を整 備するなど陸上処理への移行を進めています。

資料:平成14年1月16日付 環境新聞、p. 4

環境分析センター 石澤 牧子


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