環境庁は、1月28日、水銀など未規制の大気汚染物質による汚染状況の調査結果をまとめま した。水銀は目安となる国際基準を下回ったものの、自動車排ガスに含まれていて4月から 規制が始まるベンゼンは測定地点の半数近くで基準値を上回りました。

調査は95年度に実施され、水銀は全国29地点、ベンゼンやトリクリロロエチレンなど揮 発性の有機化合物については9地点で大気中の濃度を測定しました。

このうちベンゼンの濃度は9ヶ所中4ヶ所で、近く設定される基準値の3μg/立方mを超え ました。特に濃度が高かったのは福岡県大牟田市の4.8μg/立方m、大阪市の3.9μg/立方mなど です。環境庁はベンゼンについて4月から大気汚染防止法に基づいて規制します。

また工場や廃棄物が発生源とみられる水銀については、工場周辺の住宅地域で3.2ng/立方m で、世界保健機構(WHO)の指針値の1μg/立方mを大きく下回りました。


資料:日本経済新聞、平成9年1月29日号

クロマト研究室 加藤


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