通産省は、ダイオキシン対策に関連してダイオキシン同様の 毒性をもつと言われている コプラナPCB(ポリ塩素化ビフェニル)の、産業活動に伴う排出実態調査 に乗り出すこと を決めました。産業界を対象にする調査は初めてです。4月からダイオキ シンの排出量が 多かった鉄鋼業など4業種を調べ、今夏をめどに結果をまとめるそうです。

 PCBの1種であるコプラナPCBは、ダイオキシンと似た化学構造を もち、カネミ油症事件の原因物質とされています。また、毒性が強く、免疫 を低下させ、催奇形性があり、廃棄物の焼却過程で生成されるとする報告があります。ごみ などの焼却でも発生し、世界保健機関(WHO)は昨年、同物質をダイオキシン類に含める ことを決めています。

 調査の対象は、鉄鋼業で高炉の前処理工程をもつメーカーや、亜鉛回収 業、アルミニウム合金製造業、製鉄用電気炉の4業種。調査対象業界はすでに 通産省の要請を受け、昨年ダイオキシン排出を抑制する目標値や達成時期を 定めた自主計画を作成しました。同省は、調査の結果次第では、同計画の見直 しを指示することもあり得るとしています。                                        

   資料; 東京新聞、平成11年3月21日号

重量分析課 内田 陽子   


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