環境庁は このほど97年度の公共用水域と地下水での要監視項目の水質測定調査結果を 公表しました。今回発表の調査結果(97年度)では、公共用水域約3,840地点、 地下水約3,210地点のうち、硝酸態窒素(亜硝酸態窒素を含む)フッ素、ホウ 素の3物質に、指針値を超過した地点がみられました。

 「要監視項目」とは、人の健康保護に関連する物質ですが、公共用水域な どでの検出状況からみて、直ちに環境基準項目とはせず、引続き知見の集積 につとめる物質群のことで、現在22物質が設定されています。93年の中央公 害対策審議会(当時)の答申により、環境庁がこの年、全国都道府県知事に 対し通知しており、これらの物質群は今後PRTRの対象物質となる可能性 が高いとされています。

 なおこれらの硝酸態窒素など3物質群については、今年2月22日付の環 境庁告示第14号、第16号により環境基準に移行しています。 残りの要監視 項目のうちクロルニトロフェン、ニッケル、アンチモンについては指針値が 設定されていません。

資料:環境庁報道発表資料(平成9年度水質汚濁に係る要監視項目の調査結果について;
 水質保全局水質管理課、水質保全局企画課地下水・地盤環境室、99.4.02)
化学工業日報、 99年4月7日号

化学分析課 中瀬 希


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