経済産業省と農林水産省は建材のホルムアルデヒド基準値を新たに設けます。 これは有害物質の使用を抑えた建材の普及を促すのがねらいで、来年夏までの 基準制定を目指しています。現在、建材のホルムアルデヒド基準値は、両省の品 目の違いからJIS(日本工業規格)とJAS(日本農林規格)とに分かれています。各 々空気中に飛散する量の大小で全く同じ基準の3段階の等級を定めていますが、 これに四つ目の等級を加えることでホルムアルデヒドの使用規制を強化するの が狙いです。

現行の等級区分に該当する建材は、等級に応じて使用面積を制限し、該当しな い場合は使用を禁じます。一方、新基準値は、使用面積に関係なく人体への影響 が出ない飛散量を想定しているため、法規制に伴う使用面積の制限がありません。 現在、単位面積当りの飛散量を0.2〜0.3 mg以下とする方向で調整しています。こ れは、欧米の基準値に比べトップクラスの厳しさとなっています。

また来年夏施行される改正建築基準法では、シロアリ駆除の農薬も規制の対 象に指定されましたが、接着剤や塗料に含まれるトルエン、キシレンなどの揮発性 有機化合物は、除外されました。今後、揮発性有機化合物が規制対象に追加される可 能性も高いことから、JISなどで測定方法の規格化や表示の統一などの体制整備も進め られる見通しです。


建材からのホルムアルデヒド発生量の基準値

品目等級と基準値
JIS(日本工業規格)MDF(繊維板)パーティクルボード0.3 mg以下
00.5 mg以下
11.5 mg以下
25.0 mg以下
JAS(日本農林規格)合板(ベニヤ板を張り合わせたもの)集成材(角材など)0.3 mg以下
00.5 mg以下
11.5 mg以下
25.0 mg以下

資料:8月9日付 日本工業新聞8面

環境技術課 坂田 旭子


          
    1. 水道水質基準の見直し−審議開始
    2. 下水汚泥の利用、活発化へ
    3. 平成13年度末の汚水処理施設整備状況
    4. 埼玉県、残土条例を諮問:業者の「信用度」も考慮




    コンテナ目次へ


    Copyright (C) Naitoh Environmental Science Co., Ltd.
    webmaster@knights.co.jp