全国産業廃棄物連合会は、処理する産業廃棄物の性状などにつ いての正確な情報を把握するため、委託仕様書と物性安全データシートの統 一的なフォーマットを作成しました。また危険有害性などについて、受委託 時の排出基準もまとめ、これらを内容とする「産業廃棄物処理委託の手引き −適正処理推進のために」を作成し、排出事業者に活用を呼びかけていきます。

 「委託仕様書」は排出事業者と受託者が協議して作成するとしており、廃棄 物の名称のほか、廃棄物の種類・関連法規・形状・特性(爆発性、引火性など 18項目)・荷姿・容量・収集運搬方法・依頼数量などについて記載します。 また「物性・安全データシート」は排出事業者の責任で作成するものとし、 廃棄物の名称を委託仕様書と同じにするとともに、物性では提出試料の状態 ・目視・外観・性状・特記事項・品質安定性を明記します。さらに主成分や 混合成分・分子式・含有率・有害物質(25物質)チェック・主要データ(pH ・比重など15項目)を記載します。

 全国産業廃棄物連合会では、この手引きについて「処理業にとっては産業 廃棄物の受入基準、安全管理の基準として活用でき、排出事業者にとっても 分別排出の基準、廃棄物の性状管理の基準、適正処理困難物処理のための安 定化・前処理の基準として活用できる」としています。  

資料: 化学工業日報、平成11年8月18日号 

 環境分析センター   石澤牧子  


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