厚生省は、「平成10年度水道の被害状況等」と「同簡易専用水道、飲用井 戸および未規制水道等に係る衛生状況調査」をまとめました。

 水道被害とは、水質汚染事故による水道被害および異臭味被害の発生状況 を調査するもので、上水道、簡易水道、専用水道、表流水、伏流水、地下水 等が対象となっています。事故発生件数は前年度と比較すると減少していま すが、表流水での発生率は高く、また簡易水道や専用水道でも増加している ことから、小規模事業での対策強化が必要とされます。又、異臭味被害の件 数はここ数年減少傾向でしたが、平成10年度は増加しました。

 衛生状況調査については、不適合とされた施設が半数近くの約44%もありま す。また、衛生上問題があるとされた通報率も、1.4%で前年度と同率になっ ています。

 小規模受水槽では、検査実施施設数は増加したものの、実施率では前年度 減となっています。一方、不適合とされた施設は簡易専用水道同様に1.2%増 で、半数以上の50.6%という結果になりました。両施設ともに、不適合の原因 は、残留塩素の不足や槽内部状態、槽本体のひび割れ等が多く占めていること から、適切な管理が必要とされます。

 飲用井戸においては、調査率の減少からも飲用としての利用が減少してい るとみられ、基準超過井戸数は1.8%増で全体の38.5%となっています。対応と しては、専用井戸のほとんどで消毒等の応急措置をとり、水道加入や煮沸に よる対応をとっているところもありますが、圧倒的に飲用中止とするケース が多くなっています。また、有害性があるテトラクロロエチレン、トリクロ ロエチレンの超過状況は依然多いということです。

資料: 資料:4月20日、24日、27日付  日本水道新聞               

    衛生検査課 松本かおり

          


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