環境庁の内分泌攪乱化学物 質問題検討会の第2回会合で、フタル酸ジエチルヘキシル(DEHP)が、優先的に リスク評価を行う対象物質に追加されました。一方、第1回会合で選定するか どうか保留にしていたn-ブチルベンゼンについては、リスク評価を行わない こととしました。これにより、リスク評価の優先物質は、第1回会合で決まっ ていたトリブチルスズ、4-オクチルフェノール、ノニルフェノール、フタル 酸ジ-n-ブチル、オクタクロロスチレン、ベンゾフェノン、フタル酸ジシク ロヘキシルにDEHPを加えた8物質となりました。また、同会合ではこれらの物 質のスクリーニング・試験方法も検討されました。

 DEHPは、動物実験によって精巣と生殖への影響が認められ、米国内でも危 険性を指摘する声があります。日本では、6月の食品衛生調査会の審議結果 に基づいて、厚生省がDEHP含有の塩化ビニール製手袋などで食品を扱わない よう指導しています。このため、内分泌攪乱化学物質(環境ホルモン)かどう か、人への影響を急ぎ調べることとしたようです。

 一方、前回決定が保留されたn-ブチルベンゼンについては、その後の検 討で、現時点では現実的なリスクが想定しがたいと判断され、取り立てて内 分泌攪乱作用を評価する必要はないとして、リスク評価を行わないこととし ました。

資料:11月1日付 化学工業日報、日本工業新聞

 分離分析課 高橋真朋子


          
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