厚生省は住宅の建材やカーペット、壁紙などから発生する揮発性の化学物質 の実態調査に乗り出すことにしました。室内に存在する揮発性化学物質は、目 や喉の渇き、頭痛などを引き起こすと報告されています。厚生省では実態調査 を踏まえて、規制値の導入などの対策を検討していく方針です。また普通なら 感じない極微量の化学物質に反応してめまいなどを起こす化学物質過敏症につ いても、専門家による研究班を作って発症機構などを検討します。

 住宅の中では、建材や塗料の溶剤、接着剤、化学繊維などから微量の揮発性 化学物質が発生しており、ホルムアルデヒド(ホルマリン)をはじめトルエンや ベンゼンなど、その種類は100以上になるといいます。

 調査は、各都道府県の衛生研究所などと合同で実施し、一戸建てやマンシ ョン、築年数、都市化の度合いなどによってどのように異なるかを調べるもの です。今年度中に調査対象や方法を検討し、98年度に実際に測定する予定とし ています。

 厚生省はホルムアルデヒドについては、世界保健機構(WHO )の基準に沿って、30分平均値で1m3 当たり 0.1 mg 以下とする指針値の 導入を決めています。今後は実態調査の結果を踏まえ、健康への影響が懸念さ れる物質については同様な個別規制を、それ以外は混合物の総量についての基 準値の設置を検討するものです。また化学物質の低減と並行して、化学物質過 敏症の症例と国内外の文献を収集し、発症の詳しい原因やメカニズムを探る考 えです。 

         

資料: 日本経済新聞、 平成9年8月6日号

クロマト研究室 田沼


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