東京都は殺虫剤や環境ホルモン(内分泌か く乱物質)などの有害化学物質について、より大きな影響を受けることがある乳幼児や子供向けに、厳しい基準を作る 方向で検討に入りました。狙いは、有害化学物質による子供の健康被害を防ぎ、代替物質への転換を促すことです。

 都は殺虫剤やおもちゃに使用される可塑剤などの環境ホルモンについて、安全性に関する国内外のデータなどを調査。 子供への影響が特に大きいものについて、学識経験者などの意見を踏まえ、新基準を策定したい考えです。

 国内の有害化学物質の基準値は現在、大人・子供に関係なく、ほとんどが単一の値となっています。二重基準を設けて いる数少ない例は、母ネズミの実験で新生児の脳などへの影響が大きかった殺虫剤クロルピリホスで、子供向け室内空 気汚染指針値を通常の 1/10 と大幅に低く設定。樹脂加工剤ホルムアルデヒドの家庭用品への基準値も、下着などで通 常が75 ppm 以下なのに、乳幼児用は「検出されないこと」とされています。

資料:2月11日付 化学工業日報、 p.12

分離分析課 加藤 美枝


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