ダイオ キシン類生物体内蓄積広がる 環境庁は、98年度に初めて行った人体や野生生 物の体内のダイオキシン類蓄積状況の総合調査結果をまとめました。人体では 脂肪組織、肝臓、精巣または卵巣、血液で中央値 41〜51 pg (ピコグラム) TEQ/g-fat、臍帯で同12 pgTEQ/g-fat、脳同 2 pg TEQ/g-fat という結果でし た。食事については、陰膳方式による48試料を調査し、塩素系ダイオキシン について97年度と98年度の合計で、中央値 0.65 pg TEQ/kg-体重という結果 でした。また野生生物では神奈川県内のトビの筋肉から15,000 pg の濃度が 検出されるなど、汚染の広がりをみせていました。

ダイオキシン分解処理、厚生省がマニュアル作成 厚生省は高濃度ダイ オキシン類汚染物の分解処理技術のマニュアルを作成しました。大阪府豊能 郡美化センターのダイオキシン汚染問題を契機に発足した、高濃度ダイオキ シン類汚染物分解処理技術検討会が実証試験などを行って検討してきた結果 、溶融方式、高温燃焼方式、気相水素還元方式、還元加熱脱塩素方式、超臨 界水酸化分解方式、金属ナトリウム分散体方式、光化学分解方式の7技術に ついてマニュアルとしてまとめたものです。

野菜ダイオキシン「問題ない」県が報告 埼玉県は1月19日、県産野菜 (キュウリ、ホウレンソウ、ブロッコリ、茶など9品目)と、栽培土壌、大 気のダイオキシン濃度の全県調査の最終結果を報告しました。いずれも 厚生省などが実施した調査と同レベルで、「健康上問題になる値ではない」 としています。このほかダイオキシン量を減らすため、栽培時に野菜を覆っ たり洗浄したりする実証試験をしたところ、「ある程度」効果が認められた ということです。

資料:平成12年1月7日付 化学工業日報、
1月20日付 埼玉新聞、日本経済新聞

クロマト研究課 明石 康伸


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